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「盾男の妙技と名ジョッキー達による脚質転換」天皇賞(春)回顧 コラムニスト:とっぷぼん

 天皇賞・春は、日本最高峰のレースといえるだろう。過去の優勝馬のそうそうたるメンバーで、
 実力・運・鞍上などすべての面で優れていなければ、優勝できないといっても過言ではない。

 近年スローペース症候群が蔓延していて、スローな競馬しか経験していない馬達が育っていた
 が、やはりスローな競馬しか経験していない馬では、ペースが上がる競馬は対応するのが難しく、
 おいて行かれる場合が多い。その点からして、セイウンスカイが出てくる天皇賞はスローになる
 ことは考えにくく、ある程度のハイペースが予想できた。となれば、馬の選択も簡単で、そういう
 経験のない馬はすべて消去できたはずだろう。

 この天皇賞はまずセイウンスカイがキーになっていると思っている。セイウンスカイは、逃げ脚質
 だが、菊花賞の時セイウンスカイは3000mを3分3秒2で走破しました。そのときの最後の1ハロン
 は12秒、今回は1ハロン延長で残りバテて13秒掛かったとしても3200mを3分16秒で最低でも
 走れたはずでした。となれば、やはり先行していなければ、セイウンスカイをとらえられなったはず
 です。

 菊花賞で負けたスペシャルウィークは、差し脚質であったのを、JC岡部騎手→AJCCでのペ リエ
 騎手→阪神大賞典の武豊騎手と、名ジョッキーによる脚質転換が図られていました。やはりこれ 
 は、菊花賞での敗戦が大きく影響していたと思われます。JCでは4.5番手、AJCCでは3,4番
 手、阪神大賞典では、2,3番手とまあレースのペースもあったでしょうが、着実に脚質転換が図ら
 れていました。その脚質転換で先行脚質になっても、差し脚は衰えなかったのは、 SWの底力
 だったのかもしれません。

 レースは、これまでと同じく先行策。スタート後セイウンスカイに並びかけるぐらいの勢いで、
 先頭に立ちましたが、1周目のゴール前では、セイウンスカイが先頭に。ここで気分よく走らせた
 かった、セイウンスカイは、やや気分を害していたかもしれません。2周目に入り、2コーナーあたり
 でセイウンはいつもならペースをスローに持って行くところですが、ここでサンデーセイラの横に
 いたスペシャルウィークがすこし仕掛けたように見えたんですが、みなさんはどう思いでしょうか?
 その直後にサンデーセイラが掛かって行ってしまい、セイウンが息をつけないようになってしまい
 ました。ここが最後の末脚の別れ目の一つになったかもしれません。レース後このあたりのコメント
 を耳にすることはできませんでしたが、やはりこれだけ前準備をしていたのにも関わらず、レース
 でさらに自分の有利にレースを運ばせるのは、さすが武豊騎手と思える騎乗です。

 4コーナーでは、メジロブライト、ステイゴールド、ジャスティスが一団で迫ってきていましたが、

 スペシャルウィークは、セイウンをあっさり引き離し、ブライトが来るのを待っていましたが、最後の
 末脚勝負では、まったく脚色がいっしょになってしまいそのままゴール。 もう文句の付けようが
 ない騎乗だと思っています。。タイムは3分15秒で上がりが34.3で、 マヤノトップガン、サクラロ
 ーレルやナリタブライアン級のレースといえる内容でしょう。

 そのほかの馬について少しだけ見ておきます。メジロブライトは、有馬記念と同じハイペースの
 レースで、有馬記念でみせた様にマクレル脚質も持っていたのが良かったのでしょう。個人的には
 武豊騎手が、セイウンを潰してくれたから、結果メジロブライトが2着にこれたと思っています。
 あのような前振りが無ければ、3着になっていたのではないでしょうか?ステイゴールドは、昨年
 2着ですが、あの時は先行できたから2着にこれたのであって、出遅れの後方からの競馬では、
 瞬発力がそんなにある馬ではないので、掲示板にのるのがやっとでは無かったでしょうか。
 マチカネフクキタルは、やはり距離適正と位置取りが悪かったと思います。この距離では菊花賞
 のな鬼脚は炸裂できなったはずです。シルクジャスティスに関しても同様で、このように先行馬で
 これだけの力を持った馬がいるのでは、分が悪すぎます。いずれにしてもあの様な強力な先行馬
 がいれば、 後方から行く馬達が不利なのはいうまでもありません。

 この酷なレースを制することが出来たのは、鞍上の腕と今までのレース経験があったからこその
 ものだったのでは無いでしょうか?それに耐えて来たスペシャルウィークも英雄といえるでしょう。