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「逆襲への糧」札幌記念回顧 コラムニスト:Genu

 正直、GUとは言えこの時期にこれだけのメンバーが揃うとは想像もしてなかった。
 GT馬が4頭、重賞勝ち馬が9頭。
 一般的なGUクラスでもこれだけの質はまず揃わない。
 これから先、このレースはもっと重要な役割を持っていくのかもしれない、
 そんな予感をさせるレースだった。

 レース内容としては、セイウンスカイの強さばかりが目立ったレースだった。
 3コーナーまでは馬の行く気に任せて、そこから一捲りでの圧勝。
 もともと純粋な逃げ馬というよりは、天性のスピードで前に行っていた馬だから、
 こういうレースが出来てもおかしくはないのだが・・・。
 それにしてもびっくりさせられた。
 秋に向けて、一番疲労の残りが少ない運びかたをさせたら自然とこうなったのだろう。

 しかし、ちょっと気になるのが秋に入ってもこういうレースをするのではという危惧。
 秋に入ってもまだ続けるようであれば、大レースでは見送った方がいいのではとも思っている。
 確かに、後ろからこのスピードを武器にして戦うのも一つの手ではある。
 ただ、相手がスペシャルウィークやグラスワンダー、メジロブライトらとなるとその手段も分が
 悪くなるのはまた確かな事実。
 スピードはともかくとしても、一瞬の切れという部分では見劣るだけに・・・。
 それだったら自分でペースを生み出す、いわゆる合理性を活かしきった競馬を見せて欲しい。
 それが彼らしいかどうかは分からないが、せっかく生み出した一つの戦法を崩すには早すぎる。
 まだそこまで追いつめられた訳でもないんだから・・・。

 人気を分けた牝馬2騎は好対照な結果に。
 ファレノプシスは最後方から一気に末足を伸ばす競馬。
 個人的には、牝馬同士ならともかくとしても牡馬相手に2000mは?と思っていたが、さすがは牝馬2冠馬。
 牡馬の有力馬があまり調子が良くなかったという点での割引は必要だろうが、
 混合戦でも十分にやれることを証明してくれた。
 でもやっぱりマイルの方が手堅い印象を受けるんだけど。
 牝馬相手の2200を後方から行くよりは、1600で先行する方が面白いと思っている。

 エリモエクセルはファレノプシスと比するとやはり1枚落ち。
 展開も申し分なかったし、調子だってマーメイドSを勝った頃のものは維持していたはず。
 それがこの結果となると・・・牡馬相手はGVならばともかく、GUとなると厳しい感じ。

 ダイワテキサスは休養明けにしては調教本数が足りなかったかも。
 中山記念時の乗り込み本数と比べると、ちょっと量が少ないように見受けられた。
 それが4コーナーでの反応の悪さに結びついてしまったと踏んでいる。
 もっとも、そこから4着まで押し上げたのは地力以外の何者でもないのだが。

 上位2頭は特にそうだが、全体的に秋を見据えた競馬というのがこのレースのもうひとつの印象。
 それぞれの持ち寄った課題をクリアできたか、そうでないか。
 それは結果となって自然と現れるはず。
 ここで得た経験値をリベンジに対する糧として、飛翔してくれることを祈りたい。